先日、「私が見た19回のオリンピック・パラリンピック」と題する
宮嶋泰子さんの講演会にゲストで参加させていただきました。
宮嶋さんはモスクワ五輪から平昌五輪まで、夏季、冬季、パラリンピック計19回、その華やかな舞台を表と裏から、「スポーツとは何か」をテーマに現地取材、リポートを43年間に亘りつづけられてきた方。私が尊敬するジャーナリストの一人です。
会場は日本スポーツマンクラブ。日本の競技スポーツをけん引されてきた方々が会員に名を連ねる由緒あるクラブです。
そのクラブのあるビルは、国立競技場の隣。
少し早めに行って千駄ヶ谷駅から国立競技場のスタンド下をウロウロ。
オリンピック大好き人間で生きてきた者として
何か感じるかな~と思ったけど、
不思議なくらい、体から湧き上がるものがほとんどありませんでした。
なぜでしょうね?
スポーツマンクラブの入っているビルの1階は
オリンピックミュージアム。
そこへの階段には、オリンピックの標語、
「より速く、より高く、より強く」の文字が
小さく彫られていました。
それにわたし的には「より快く」
が加わればいいのにな~と思いながら、階段を上って会場へ。
宮嶋さんの講演には、「より速く、より高く、より強く」とともに、人と社会が「より豊かに」なるためのスポーツとは何か、そんな視点が終始一貫してあるように感じ、共感しきりでした。
なにより見習いたいな~と感じたのは、現場における宮嶋さんの「これは取材せねば!」を感じた直後のフットワークの良さと、長期取材をする時の選手との距離の取り方のうまさでした。
「より速く、より高く、より強く」だけを追うのは、スポ―ツに限らずもう限界。
この前提か、これとともにあるものを探る時代に入っている。
自分もその方向に関わる仕事をしていきたいものだと、
キラキラ光る国立競技場周辺の夜景を眺めながら改めて感じた夜でした。
宮嶋さん、貴重な機会をありがとうございました。