ネイティブアメリカンの人たちは、樹のことを、その叡智の深さから「Standing People」と呼ぶということを『植物と叡智の守り人』を読んで知りました。著者はネイティブアメリカンの植物学者、ロビン・ウォール・キマラーさんです。
これを読んだ時に、
「いえいえ、少なくとも今の人間の多くは、私たちの体に授けられた叡智の1%をも生かしてないので、それはおこがましすぎます。私たちが樹々を先生に「Moving Tree」になるのを目指します」
と思ったのでした。
以来、散歩に出るたびに、樹々の正面に立って問いかけます。
「どうしたらあなたのようになれるの?」
樹々はその存在感から何かを伝えてくれるのは感じます。
でも、それを人間の言葉に翻訳するのは、まだできません。
そんなことを繰り返すうちに、面白いことを発見しました。
これまで樹々の様子を「目」で眺めて、何かを感じとろうとしてきました。
ですが、先日の雪の翌日、それをする前に、雪原から顔を出す大樹の根っこが気になって、その上にそっと足を置いて立ってみたのです。
すると、どうでしょう!
自分の足から根が生えて大樹の根とつながり、大樹の幹と私の体幹がつながったような感覚が生まれたのです。
とてつもない安らぎが体の内側からふわ~っと立ち上がってきました。
大樹を前に、スッと凛と立っている自分がいました。
目より足裏を通した方が大樹とお近づきになれたのです。
ステキな体験でした。
日々、足をさすって足の感覚を磨いていると、こんなご褒美が来るんですね~。
その日以来つづけてますが、いつも同じような感覚になります。
「Moving Tree」への道、手探り、足探りで進んでみます。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。