「背骨の際を丁寧にほぐしてもらった後、三枚おろしにされたみたい。
背骨の際に風が通っている。気持ちいい」
「この一週間、仕事がきつくて背中がバリバリ。あれこれケアしてみたけれど
取れなかったコリが一気にとれた」
「丹田と体軸が同時にできるんですね!』
「足が床に食い込んでいる。脚は重く感じるのに、軽く上がる」
「股関節回りがゆるゆる」
「膝が軽い」
「足の付け根の骨が動きだした」
「背骨から動くからか、
どの方向にも瞬時に動けるし、すぐに止まれる」
「浮いているように流れるように走れる。足音が消えた」
「肩がない」
「腰がない」
「視界が広がった。
自分と外界との境界線が感じられない…」
「勝手に笑顔になってしまう・・・」
とつぶやきながら、
みなさん、するする、するすると歩いたり、走ったり。
これ、昨日開催した
「体からのアプローチで自分をとことん楽しむらせん流研究会」(仮称)
の様子である。
この会は、6コース連続らせん流ワークショップを修了された方を対象に、
私を含め、参加者のより気持ちいい動きの探究から生まれたもののシェア会。
私自身も自分の研究の最前線を披露し、
時にその効果の普遍性を図る実験室にもなっている集まりだ。
*
昨日は、ほぼ「スワイソウ」(「スワイショウ」ともいう)だけを
徹底して楽しんだ。
達磨大師がやっていたとも伝えられる健康法
「スワイソウ」。
スワイソウには、見た目だけでいえば腕を前後に振るタイプと、
電電太鼓のように腕を振りまわすタイプがあるが、
どちらもその奥は実に深い。
「スワイソウ」は
サンスクリット語で「放り投げる」という意味があるとか。
心身の要らないもの、
心でいえば、
取り越し苦労〈未来への不安〉や持ち越し苦労(過去への後悔)
イライラ、怒りなどを捨てる、
体でいえば、
力みを捨てる。
すると、
上半身に上がっていた気が、下半身に下りて、
肚が座り、理想の気の在り方と言われる
「上虚下実」になっていく健康法である。
*
これまでもまずは自分が、
「イラッ」としたり「クヨクヨ」したり、
緊張するような場面を前にした時、
「頓服的」にやってきたけれど、
効果絶大なので、ワークショップでもご紹介してきた。
ところが最近、自分自身がもっと図太い肚がほしいと思い、
改めて、仕事の合間合間、歩きや走りに出る前に
もっと奥に潜んでいる効果を探りつつ、
頻繁に取り組んできた。
その深みに入るカギは、
全身連動が起きるように腕を動かすこと。
*
その成果を披露し、
同じような取り組みをしていただいたところ
返ってきたのが、冒頭の感想であり、
歩き、走りの変化であった。
そして、最後には、
腕を前後に振るスワイソウと、腕を回転させるスワイソウを組み合わせた動きが
全身が連動している時の歩き(らせん流の歩き)の腕振りになっていることを確認し、
ガッテン、ガッテン!
つまり、体の構造沿って歩くと、
そこまでの心身の状態を体にもたらす力が、
歩きにはあることを再確認。
「やっぱり体ってスゴイね!」
「歩きをなめたら、あかんぜよ」
で終わりました。
※写真右は、スワイソウを徹底してやってからの赤ちゃん還りワークの様子。皆さん、力が通るべきところに通る軟体動物化。左は『心と体を強くする気の瞑想法」(早島正雄著/KKロングセラーズ)より