この時季に咲く「オオイヌノフグリ」という雑草(?)が大好きです。

径が5~7ミリくらいかな。この時季の晴れた日の空色をしています。
落ち葉や枯草の間から空を見上げて、いち早く春の光を謳歌しているように見えます。
そんなことからこの花を私は「春を覗く地球の目」なんて呼んでいます。
彼らに会いたくて、このところ散歩中、空もよく見上げるけど、地べたにも目を凝らしています。
例年だと立春のころから、彼らの方から「お~い、咲いたよ~、春だね~」って呼びかけられて、目を合わせるのだけど、今年はまだ声かからない。
「今年は遅いな~、イヤ、老眼、また進んだか?」ってギョッとしました。
ならば私から目を合わせにいこうと、地べたに這いつくばると、そこにはオオイヌノフグリの蕾たちが一杯並んでいました。いつ目を開こうかと待っていました。
早春賦の歌詞にある「時にあらず」だったのです。
翌日、同じところに行ったら、蕾たちがひと回りふわっと膨らんでいました。
翌々日、行ったら、ぽつぽつと目を開きはじめました。

目が合わなかったのは、彼らが開花準備中でまだ目を閉じていたからでした。
老眼は進んでいませんでした。よかった(笑)
こうして、自然界の植物たちはもろもろを感知して「その時」に咲いてくる。そのためにいつでもその時々にやるべきことを淡々とやってきている。花が咲いている時でさえ、人に踏みつぶされちゃう場所でも。
思うような成果がでないと、自分の能力不足を嘆く傾向にある私。今回も、「老眼悪化」を疑ってしまったけれど、移りゆくものには絶妙な「タイミング」があることを改めて思い出しました。
「そうだ!諦められない夢があるなら、そこに向かってやるべきことを淡々とやろう!」
また、植物に静かに励まされました。ありがとう。

