今回は、体験者のお声➄でご紹介した「相武台脳神経外科」の加藤貴弘院長の動画の撮影もされ、同クリニックでのワークショップに何回かご参加くださってきたカメラマン、笠井正俊さん(52歳)のお声です。
先日のワークショップで伺ったお話に私自身がビックリしたら、そのお話をそのまま文章にして送ってくださいました。
少し長文になりますが、「えっ?そんなことって、あるの?!」と、人間の在り方、動き方を考え直させてくれる貴重な体験談です。
最後までお読みいただけると幸いです。
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●高校時代、コンクリートで腰を強打。その後遺症か腰痛に悩まれ、様々な方法を試すが。
1984年の秋のことと記憶していますが、高校生の時にふざけていて、約2.5~3m程の高さから仰向けの状態で落下してしまった経験があります。
落ちた場所はコンクリートの床だったので、落ちた瞬間“死ぬかもしれない”と思ったのを覚えています。
それほど高所から落ちたわけではないので死ぬことはありませんでしたが、当然背中と腰をしたたか打ち、激痛が走りました。
しかもその日は学校の陸上競技会の日。私のクラスは男子が少なかったこともあって、クラス対抗リレーの走者の一人として走ることになっていました。
心配するクラスメートをよそに強がりを言ってリレーに参加し、かろうじてビリになることだけは免れましたが、その後は痛みで最悪の状態。学校からの帰り道も壁づたいという有様でした。
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親や先生に話してややこしいことになるのがイヤだったのでそのまま放置。
ですが、1カ月弱くらいで痛みはほとんど無くなりました。そのまま現在に至っています。
しかしその後、後遺症もあるのか、長時間歩いた後や電車などでじっと立っている時間、そして長時間座っている時などに、かなりきつい腰痛に悩まされるようになりました。
私は仕事柄、ビデオカメラで撮影する機会が多いのですが、やはり長時間それなりに重さのあるカメラを抱え、立っていると姿勢も通常とは異なるので、これも我慢するのが難しい腰痛に襲われます。
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その後、仕事のご縁で医療従事者の方々と交流を持つようになり、腰の筋肉を動かすような運動や筋肉を緩めるといわれる様々な方法やサプリメントなども知る機会がありました。
実際、期待を込めてそれなりの期間それらを試しましたが、残念ながら目立った成果は得られなかったのが事実です。
●誰にでも簡単にできるらせん流操体法で腰の悩みをほぼ克服。
そんな時、お世話になっている相武台脳神経外科院長の加藤貴弘先生から操体法のセミナーに参加してみないかとのお誘いをいただきました。
加藤先生が予防医学の考えをお持ちであることと、個人的興味もあり、セミナーに参加させていただくことにしました。
そこで小松先生に学ばせていただいた“らせん流操体法”は、本当に素晴らしいものでした。
操体法の根拠となっている考え方も人間全体を捉えたスケールの大きなもので、もちろん科学的根拠も兼ね備えていました。
しかも即効性があるだけでなく、誰でもいつでも行える簡便さが素晴らしいと思いました。
私にとっては何と言っても、長年悩まされていた腰痛をほぼ克服できたことが最も大きな成果でした。腰痛が出ても操体法を行うとすぐに痛みが治まります。特に“かかと押し出し”は効果大です!
それ以来、ことあるごとに操体法を行ってきました。
●らせん流歩きだと、長時間歩いても痛みが出るどころか体が軽くなった。
先日、某ハイキングコースに小松先生らとウォーキングに出かける機会がありました。
初日は3時間強、2日目は約1時間半の行程でした。
正直、それだけの時間山道を歩くとなると、腰の状態が悪化しないか懸念していたのですが、先生の指導を受けながらのウォーキング後、腰の痛みは無いどころかむしろ体全体が楽になっていました。
翌日も疲れなどは無く、逆に体が軽い感じがしていました。
その後、日常でも歩き方に気をつけるよう努め、体に負担を掛けるようなことがあった時には操体法を行うようにしています。
今でもごくたまに腰の痛みが出ることはありますが、以前に比べると圧倒的に頻度も減り、症状も軽いです。
特に走った時にそれを感じます。(走ると以前より楽なので驚きました)
30年以上に渡って悩まされた腰の不具合が操体法で軽減してきたのには、驚きと共に感謝の念で一杯です!
また、日常の中で体の構造を考えながら生活できるようになったので、不具合を予防することに繋がっていると自覚できる場面も多々あります。
今後も生活に操体法を取り入れていくことで、体の痛みを根本から克服できることと期待しています。」
➡操体法は、医学者の橋本敬三先生が体系化された私に言わせると、超ノーベル賞級の健康法です。操体法をごく簡単に説明すると「気持ちいい方に気持ちいいだけ動くことで、体の歪みが正され、動きづらかったところや痛みが軽減していくように動物はできているので、それに従えばすべての不調は改善する」というもので、らせん流の根幹は、ここから学んでいます。
らせん流では、橋本先生が考えられた方法に、「体に聴いて、体が動きたいところから動きたいように動く」という要素を加えてアレンジしたものを「らせん流操体法」としてお伝えしています。
それを1つか2つしただけで、長年悩んでこられた腰痛が楽になったことに、人間の本来の在り方に立ち還った操体法の威力に改めて驚きました。
また、ハイキングでは、操体法はせず、体の気持ちいいに従って、体が動きたいように動くらせん流の歩き方をお伝えして歩いたのですが、それで腰痛が出なかったばかりか、体全体が楽になった、翌日も疲れが出るどころか、体が軽かった、の報告。
「人間は歩くことで心身がゴキゲンになるように創られている」という私の仮説を力強く支持してくれるものになりました。
笠井さん、ありがとうございました!操体法、そして日常での動きの工夫、続けてみてくださいね。