不思議な感覚だった。
澄みきった神々しいまでの光と
強いけれど優しい風の中を、
きらめきながら舞落ちる
桜の花びらを
手で受けようと遊びながら
野川沿いの柔らかな土の上を歩いていたときのことだ。
光とも風とも
桜吹雪とも、
横を流れる小川の流れとも
融け合い、
まるで最上級に気持ちのいい寝具に包まれながら、
ゆるゆると前に進んでいるような感じだった。
自分の重さがあるようでないような。
わたしはそこにいるけど、
いなかった。
以前、らせん流ワークショップの受講生が、ワークショップ中に同じような感覚になったと話してくれたことがあった。
それを聞いたときは、すごく比喩のうまい方だなって、半分羨ましながら思っていた。
けれど、あるんだ、そういうことって!
と、今日、実感。
また、からだの、
そして歩くことに
秘められた歓びをひとつ体験した。