先日、久しぶりに、おむすびを握りました。
握っているとき、これはかなりおいしくできたなと、確信しました。
そして、食べてみたら・・・、その通り!
自己史上最高においしい握り方ができたと感じました。
これまでと何が違ったかって、「おいしくな~れ」という思いが自然に湧き出てきて、握っていたのです。
すると何が変わったかって、手だけでなく全身で握っている感じになったのです。
直接にお米に触れているのは手だけだけど、全身で包み込んでいる感じになったのです。
私がらせん流で提唱している「どんな動きも全身で」が自然に起きていたのです。
ちょっと専門的に言うと、全身が連動していたのです。
私のおむすびの先生は、佐藤初女さんです。初女さんのこと、ご存じの方も多いかもしれません。初女さんは、岩手山の麓で『森のイスキア』を主宰。人生で迷子になった人たちを迎え入れ、食を提供しながら寄り添い、生きる力を蘇らせてきた方です。
私が初女さんのことを知ったのは、映画「地球交響曲第2番」でした。その中で、初女さんが作ったおむすびを食べて自殺を思いとどまった人がいるということが紹介されていたんです。以来、初女さんのようなおむすびを握りたいって思ってきました。
初女さんによる握り方の極意は、
「お米をつぶさないよう、ご飯が呼吸できるよう、ふんわりと、でも食べるとぽろぽろと崩れてくるようでは困りますので、しっかり力も入れて握ります」
です。
これまで手の平のセンサーを全開にして、その感じをつかもうとしてきたのですが、強すぎたり、弱すぎたりで、ドンピシャの力加減がつかめないできました。
ところが、先日、全身連動が起きたとたんに、それができていたんです。
そういえば、あの時は、力の入れ加減なんて気にしてなかった、とあとで気づきました。
「どんな動きも全身で」そして、「心を込めて」。
あわただしく過ごしていると、ついつい忘れてばかりだけど、時々訪れるこういうご褒美がその大切さ、心地よさを思い出させてくれます。
「どんな動きも全身で」そして、「心を込めて」。今回は、なぜかそれが自然に起きたのだけど、これこそご褒美。これが常になるまでは、意識してやっていくしかなんだろうな(^^)