市民農園のお隣さんが、
「スナップエンドウ、もうそろそろ季節が終わりで、うちだけでは食べきれないから、ほどよいのを採っていってください。うちの分は、もう採ったから」
と言って、先に帰っていった。
スナップエンドウ、好物だけど、冬を越して育てるのが今年はできなくて、我が畑にはない。
「ありがとうございます!」
と言って、遠慮なく、お隣の畑に入り…。
はじめのうちは、遠慮がちに、過熟なのに、手を伸ばしていたのだけど、これも、あれも、それも、美味しそう、今こそ食べ頃、って、どんどん手が伸びてしまう。まずい!止まらない!
「やばくね! よそ様の畑だぞ!」
と、理性がささやくのだけど、
プリプリとおいしそうな実が、あちこちでキラキラ揺れながら、
私を誘ってくる。
自制心という名のブレーキを思いきり踏んで、
自分の畑に戻ったけれど、
未練がましく、しばらく眼が隣の畑を彷徨っていた私。
本能、おそるべし(笑)