やはりそうだった。
昨年、
気のせい?
目の錯覚?
と思っていた。
けれど、
今年もそうだった。
桜の木の下を走っている時に気づいたこと。
桜の花の蕾が少しずつ膨らんできて、
世の中に桜の開花情報がチラチラしてくるとき、
それまでどーんと構えて
重厚な色合いだった幹の色が
少しパステル調の絵の具が交じったように
柔らかくなってくる。
蕾をたわわにつける枝たちの肌が
艶を増して、光ってくる。
蕾や花ばかりに目がいくけれど、
全身ならぬ
全樹が
季節の大きな流れを感じて
色めきだつ。
だから花が開く。
全身の感度を全開にして
ゆっくり走るからこそ、
感じられる豊かな世界が、
また、ひとつ増えた。
写真にはなかなか写りにくい変化だから、
実物を、ぜひ、じっくりと見てみてね。